2学期も終わりに近づき、小学校生活にお子さんもお家の方もだいぶ慣れてきたのではないでしょうか。
先が見通せるようになってきたら、次に気になるのは2年生のクラス替えかもしれません。
クラス替えについてはお家の方も知りたいことがいろいろとあるのではないでしょうか。
・どうやってクラスって決めるの?
・担任はどうやって決めるの?
・要望は聞いてもらえる?
今回はそのようなクラス替えのあれこれ疑問にお答えしていきます。
クラス替えの方法
クラス替えはどのよに決まるのか気になることでしょう。まず、今の担任がクラスを、次年度のクラスう数に合わせて等分します。その後、その分けたクラスを他のクラスと合体させていきます。
今のクラスを等分
今の担任が来年度のクラスの数に合わせて、今のクラスをほぼ等分します。
・男女比
・学習面、特に算数や国語
・生活面、リーダー性など
・生徒指導や特別支援などの有無
・保護者の配慮の有無
・低学年では下校を考慮することも
まず確定するのが、クラスを別々にさせる児童です。
- けがをさせた
- トラブルがあった
- 保護者の不仲
- 保護者が謝罪するなどのやりとりがあった
- 保護者からの要望・連絡が多い
最近は、祖父母が出てくるパターンもよく耳にします。クレームのつもりでなくても、保護者からの要望が多い、あまりにも連絡が多い場合は敢えて同じクラスにしようとしません。対応だけで時間がとられるからです。また、そのような場合、子どもに対しても、事細かな、子どもからしたら煩わしいのではないかというような対応が必要になってきます。
それぞれ大小があるので、全て別々にするわけではありません。他の優先度と比較されます。しかし、できる限り、問題があった場合は、次の学年くらいは避けておこうと考えます。敢えて同じにする必要がないよねという考えです。
その後、他の児童を分けていきます。
リーダー性のある子を各クラスにばらけさせたり、学力が平均化されるように考慮します。特に支援が必要な児童はばらけるようにします。
また、あまりにも仲良しべったりさんは別のクラスにしたりもします。他の児童とも仲良くなってほしい、視野を広げてほしいという思いです。
他にも、仲良しグループでごちゃごちゃしている場合です。特に女の子ですね。また、悪い方へひっぱられてしまう、お互い触発されやすいなどがある場合もわけます。
仲良しさんでも、この子には今はまだこの子が必要であろうという場合は、ひっつける場合もあります。登校渋りにならないよう考慮します。
このように考えていくと、運動や下校などはだいぶ後回しとなり、正直そこまで見ていません。
運動に関しては、身体的に配慮が必要なお子さんを除いて、低学年でそこまで考慮する意味はないです。下校に関しても、2年生で一斉下校をしていたり、隣のクラスを待つということをすればそこまで大きな問題ではないからです。
他のクラスと合体
クラスを分けた後、他のクラスと合体させていきます。合体させる時には、下記の2点を見ます。
・一人ひとりがそのクラスで困らないか
・どのクラスもバランスよくなっているか
一人ひとりを見ていき、そして、クラス全体の雰囲気を見て、どのクラスもバランスよくなっているかを確認していきます。
一人ひとりを見る際に、この子とこの子は合わせてはいけないなど考慮します。
・以前大きなトラブルがあった
・お互い触発されそう
クラス分けができたら、前学年の先生やクラスに関わってくれたいた先生などにも確認してもらうこともあります。ひっつけない方がよい子や、クラスの雰囲気を見てもらいます。
クラスを離す時
重要事項がある場合や、少しややこしい問題がある時には配慮します。
・いじめられていた
・トラブルが続いている
・大きなけがをさせてしまった
・お家の方も含めてトラブルがある
このような場合はクラスを別々にします。
ただ、2クラスしかないなど、他の子との兼ね合いで分けられないことも出てきます。
例えば、いじめに関わっていた子が多かった場合。1クラスがいじめられていた子、もう1クラスがいじめに関わっていた子たちをまとめるというのは、バランスが悪くなったり、他の子との関係でできなかったりすることがあります。
その場合は、関わっていた子たちの中で、離れ離れになれば落ち着くだろうと考えられる子や、そこまで関わってなかった子など、最善を考えてクラスを分けていきます。いじめなどの重要事項があった場合、そこを中心に考えていきます。
重要事項というほどではなくても、よくトラブルを起こしたり、揉め事を起こしたりするなら分けていきます。
大きなところが定まったら、クラスのバランスを見ていきます。
- 課題のある子
- 保護者対応が必要な子
- 学力
- 通級指導教室の子
まず、課題のある子たちは離しますが、クラス数が合わないことが多いため、その子同士の組み合わせを考えます。そして、クラスのバランスを見ます。少し課題のある子が重い感じだと、周りを少し軽めにするなどです。また、保護者対応が必要な子もばらけるようにします。
学力で分けるというのは、支援が必要な児童がかたまっていると、授業で手が足らなくなるからです。賢い子をというよりも、どちらかというと、ここの段階では学力が低い子を中心に見ています。
通級指導教室に通っている子をわけるのは、授業時間にぬけることがあるからです。ぬける時間に授業で何をするかを考えたり、フォローが必要になることがあるからです。また、保護者面談や、書類作成などの事務作業があるためです。
学年を合体させていく中で、各クラスで等分していても、個別に交換されていきます。他のクラスとの組み合わせで交換しなければいけない子がいたら、その他の部分で似たような子(学力は同じくらいなど)を交換させたり、このクラス少し○○となれば、そこに合った子を交換させたり、少しずつ動かしていきます。
そうこうしている間に、ひっついてはいけない子がひっついてしまったり。パズルのように、あーでもない、こーでもないと組みあわせていきます。
最終的に、自分だったら…という観点で見ています。どのクラスをもってもまあまあだなとなったら、あとは、みんな頑張ってね!うまくいってね!という思いで送り出します。
担任の決め方
クラス替えはあっても、担任が持ち上がることがあります。その時に、「あの子は先生に選ばれた」などの声を聞くことがあります。どのように担任が決まるのかも気になることかと思います。
・決定は校長先生
・希望学年を出せることもある
・経験年数や男女比などバランスを見たり、強化させる学年を考えたりしながら学年が決まる
・学年が決まったら、どのクラスを受け持つかを相談する
クラス替えが決まった後に、学年の先生と相談しながらどのクラスがその先生に合うかを決めていきます。
均等に決めていても、クラスのカラーが出ています。
・学習が少ししんどいかな
・生徒指導が必要かな
・保護者の方の支援が必要かな
引継ぎ事項を見たり、クラス分けをした前の学年の先生からそのクラスのポイントとなるところを教えてもらい、どの先生がもつかを話し合います。
ですので、この子がいるから持ちたいですということは今までありませんでした。
それよりも、
・このカラーが自分は合っているけど、このカラーはちょっと難しい、、、
・このお家の方やお子さんとは以前ちょっとあったから控えたい、、
マイナス要素や、苦手分野はできるだけはずすようにするなど、そういうことはあります。
クラス替えのお願いの仕方
クラス替えに関して、要望を出される方は少数ですがおられます。あの子とは離してほしいという内容です。
要望はしてもよいのか
クラス替えに要望なんてありなの?!
と思われる方も多いと思います。その通りで、もし、みんなが要望したらどうなるでしょうか。その点を考えて、もしどうしても必要であればお願いしてみてください。
「先生がトラブルを知っている、だから、来年度のクラスを別々にしてもらえるだろう」と思っていても、そうならないことがあります。学校では日々トラブルの連続ですので、お家の方と学校とではトラブルに対する捉え方が少し違うことがあるからです。
もっと大きなトラブルがあるということです。お家の方が思っているトラブルは、子どもたちの世界、小学校ではよくある類かもしれません。
また、重大事項があったとしても、抜け漏れてしまい、同じクラスになっては大変です。
前学年までのことは今の担任は知らないかもしれません。前年度から引継ぎされていても、1年間何もなければ前学年までのことは大丈夫かなとなるかもしれません。
・今までに重大事項があった時
・前学年までのことをひきずっている時
先生が知っているからクラスを別々にしてもらえると思わず、確認の意味でもお願いしておいた方がよいです。
要望は聞いてもらえるのか
重大事項があればもちろんできる範囲で要望に沿いながら、ベストを考えていきます。
ところが、これは、、、という内容であっても、できる範囲で聞くことが大概です。
「お話はわかりました。検討はします」と、曖昧な返事かもしれません。しかし、大抵は聞いてもらえるでしょう。なぜなら、もし、要望通りにせず、トラブルなどがあった場合に次の担任の先生が大変になるからです。端的に申しますと、ややこしくなる要因は排除しておくということです。
言ったもん勝ちと思われるかもしれません。
ただ、言ったもん勝ちで思う通りに聞いてもらえることが子どもの成長にとってよいのか、そのような考え方が子どもに伝わってしまっていないか。こういったことを考えてみてください。
要望される方は本当に稀だということを知った上で、必要であればお願いしてみてください。
困る要望
それはちょっと、、、と困る要望もあります。
・特にトラブルがあったわけではないが、あの子(個人的な課題がある子)と別にしてほしい
・毎年要望を出し、学年が上がるたびに、別のクラスにしてほしい子が増える
・トラブルがあるたびに、別のクラスにしてほしい
・3クラスしかないのに、三つ子があの子とは別にしてほしい
これらは、「入れるクラスがないよ」ということです。
トラブルはないが個人的な課題を抱えている子と別のクラスにしてほしいという要望は、みんなが、その子と別にしてほしいと要望を出したらどうなるかということです。
個人的な課題を抱えている子とずっと同じクラスでも何もおっしゃらない保護者の方ばかりです。思うことが色々あるかもしれませんが、お家の方のそうした態度がお子さんの優しさにつながっているのだろうなと感謝です。公教育ですからね。
また、あの子も、この子も、その子も、、、クラスを別にしてほしいと言われたら、もういくクラスがありませんが、、、となってしまいます。
たまに、あれ?うちの子、あの子のお世話がかりとしてずーっと同じクラス?と思う方もおられるかもしれません。
そのようにクラスを分ける先生もおられます。その場合は、その子任せにならないように、たくさんの子が関われるように配慮していく必要があります。
もし、お子さんが、ずーっと任されているのがちょっとな、、、となってきているようであれば、お子さんには言わずに、先生にそっと打ち明けてみるのもよいでしょう。

新学期になって、それとなく、自分だけがこの子の手伝いをするのはな、、、と話してくれた子もいました。2年生ですがよく自分から言えたと思います。自分で言えるのが一番ですよね。
その後のクラス替えでは別にしました。
まだまだ子どもですので、一人に任されるのは荷が重いこともありますよね。
要望するなら12月
3月や春休みになってからお願いされる方がおられます。これでは遅いです。
なぜなら、12月頃から3月半ばにかけてクラスを等分していきます。その後、学年で話し合いながら、合体させてクラスを決めていくからです。だいたい2月後半から3月中旬頃に決まっていくのではないでしょうか。
一人動かすと、たくさんの子が動くことになります。そうこうしている間に、ひっついてはいけない子たちを同じクラスにしてしまっていた、なんてことにもなり得ます。たくさんの労力と時間がかかってしまいます。
修了式間際に、毎年ご丁寧な挨拶と共に、クラス替え要望(メイン)の手紙をお渡しされる保護者の方が有名になっていました。丁寧に取り繕っても透けて見えているので、どうせ言うなら早めに言ってほいしいですよね。それほど、クラス替えは大変です。一人ひとりのお子さん、クラス、学年のことを考えているからです。
クラス替えのお願いをするなら12月の懇談会がよいです。会ってお願いできますし、時期的にも、これ以上早すぎると、忘れてしまう可能性も出てくるからです。丁度よいタイミングでしょう。
懇談会がないのであれば、電話でお願いすることになりますね。連絡帳であらかじめクラス替えのことでお話したいと伝えておくとよいでしょう。
まとめ
クラス替えはお家の方もそわそわすることかと思います。
必要であれば、ここぞというところでお願いしましましょう。普段から要望が少ない方であれば、そこまであの方がおっしゃるなら、、と共感もしてもらえるかもしれません。
3学期にならないように、12月には伝えておきましょう。
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