最近、体育のプール学習を水泳教室で行っている学校があると話題になっているとは言っても、まだまだ浸透しておらず、今後どうなるかはわかりません。
うちの子、水が怖いから、プールの授業を嫌がっていたわ。
だんだん慣れてきていたけど、2年生になったら大丈夫かしら。
水泳教室でアルバイトをしていました。水が怖くて泣いている小さな子たちも見てきました。正直、水泳教室はお勧めですよ。
今の段階では、水が怖いお子さんは、できればプール学習が始まる前に、もしくは、低学年のうちに水泳教室に入ってしまった方がよいと考えます。
人員や設備が全くに学校と異なり、慣れるスピードが違います。怖さがあるままプールの学習になると、自力で何もできません。学校の授業だけでは、怖さ克服は来年に持ち越しになることもざらです。
ですので、水泳教室の短期講習に入ったら早いのになと思うのです。恐怖心が薄れるだけで、プール学習が楽しみになりますからね!
プール学習と水泳教室の授業を両方見てきて感じたことをお伝えします。是非最後までご覧ください。
学校のプール学習の特徴
低学年のプール学習の内容は「水遊び」です。ですので、泳ぎをマスターするわけではありません。
小プールと言って、園のような小さなプールが付いている学校もありますが、ほとんどが大きな深いプールです。最近では水の深さを学年によって調整しているので、深さはそこまでありませんが、園のような浅さではありません。
「水遊び」と言いながらも、園とは異なる環境の中、水泳教室とは異なる学校ならではの水泳学習の特徴があります。
時間数が少ない
練習できる時間が圧倒的に少ないです。その理由は、
①そもそも設定されている授業時間数が少ない
低学年の割り当て時間は約10時間くらいになります。日数にすると5日間くらいです。
②天候に左右される
天気だけでなく、水温と気温で50度にならないと入水できません。少し前までは、雷注意報、光化学スモッグ注意報で中止が多かったですが、最近では気温が高すぎて入水中止もあるほどです。
③2時間の中で入水時間が限られてしまう
2時間の水泳学習であっても、点呼、準備・整理体操、シャワーを浴びる、休憩などが含まれます。
一つ一つの移動・動きに時間がかかりますし、安全確保のために、順番に入水するので待ち時間が多くなります。特に人数が多い場合は顕著になってきます。
設備が整っていない
学校は税金でできているので仕方がないですよね。
①ヘルパー
水が怖い子用だけでなく、泳ぐ練習に不可欠に感じていますが、必要性を感じられていないのか購入されていない学校が多いです。
②水中の台
水泳教室にある水の中に沈める赤い台がある学校は稀です。あったとしても、出し入れの関係で使用されているのを見たことがありません。これがあれば、水が怖い子はだいぶ安心するんですがね。
補習授業が減ってきた
以前は、夏休みに補習をしている学校もたくさんありました。そこで全く泳げなかった高学年の子でも何百メートルも泳げるようになったくらいです。しかし、補習だけでなく、学校主催のプール開放を行う学校は減りました。
補習のよさは、
・少人数制で指導に当たれる
補習に呼ぶ子どもの人数を制限し、学年関係なく先生が指導に入っていたので、マンツーマン指導、もしくは少人数指導で個別対応が可能になります。
・時間を確保でる
人数が少ないために、一つ一つの動きがスムーズに進み、入水時間が多くなります。よって、練習量が確保できます。
・連日の練習
間が空かずに補習日が密集した日になるため、一から思い出してという時間が少なくなります。
先生が少ない
基本は学年の担任が指導に当たります。それに加え、プールサイドからの監視、高いところからの監視など、指導には当たらない先生がいます。
一斉指導している以上、水を怖がっていたとしても個別対応できる時間が一瞬になってしまうのです。
グループ別で指導する場合は、得意な子のチームの人数を増やし、苦手な子のチームをできるだけ少人数にしようとします。しかし、苦手な子が多い場合は、苦手チームがどうしても多くなってしまうのです。また、1年生でグループ分けをすることも少ないです。
個別対応する時間確保が、先生と子どもの人数の関係上難しいのです。
水泳学習前に家庭での練習を
水が怖い子は、先生が付かないと顔を付けようともせず、何もせずに水につかっているだけということがほとんどです。回数を重ねると、なんとか顔を付けようと試みる子も出てきますが、水面に目をつぶったまま顔を近づけて離すを繰り返すくらいです。
プールの授業で何もできなくなってしまうのです。ですので、少しでも水に慣れて怖いということがないようにしておくのが一番です。いきなりは難しいですで、ステップアップしながら練習していくとよいでしょう。
- 顔をじゃぶじゃぶ洗う。
- お風呂で顔を付ける。
- シャワーで頭から浴びる。
- シャワーを顔に当てる。
- お風呂でもぐる。
④まではできるようになっておいてほしいでね。
②「お風呂で顔を付ける」は、深く感じるところに直接顔を付けるのは怖いので、両手で器をつくってあげて、その手に「ぺったん」と顔を付けるように練習していくとよいです。次第に、両手の器を下に下げていきます。
③「シャワーでを顔に当てる」は嫌がったり、すぐに顔をぬぐうかと思います。ゴーグルを付けるのもよいでしょう。また、シャワーの水が真正面から向かってくるとこわいので、頭にかけて徐々に顔に下げていきましょう。
⑤お風呂でもぐるまでいけば、もう大丈夫でしょう。
そこまでは難しいかもしれませんが、顔に水をつけても、すぐに手でぬぐうほど怖がらなくなるまでを目標としておきましょう。
プールはお風呂よりも広く深くなるので、さらに顔を付けるのが怖くなってしまいます。怖さを少しでもぬぐっておきましょう。
水泳教室のメリット
水が怖い状態の中、水泳授業でようやく少しずつ慣れてきたと思ったら、来年1年後となります。それではなかなか上達しません。
お家で、夏休みなどにプールに通って教えてあげるのもよいかと思います。しかし、大変かと思います。
正直いつも思うのが、「夏期講習に入れば早いのに・・・」です。
短期講習の活用
水泳教室に通おうと思えばお金もかかります。お子さんの放課後の時間も使うことになります。ことあるごとに習い事を始めてしまうと、今後増える一方です。
しかし、短期講習であれば、時間がある長期休暇の期間限定となります。お試し価格ですので費用もおさえられます。
連日で学べるので身に付きやすいです。個人差はありますが、水が怖い子もあっという間に慣れることが多いです。
ずっと続ける必要はなく、水に慣れたらやめてしまったらよいのです。水に慣れるだけで、授業の水泳学習を楽しめます。
水泳教室の環境
水泳教室には、上達するように設備も人員も、そして、内容もそろっています。水が苦手な子にも安心感がもてるように、お金がかけられています。
- 深い&ヘルパーがある
- 浮かぶ楽しさを感じられる。
- 少人数
- 水の中に台がある
- コースロープがはってある
- きれい&気持ちよい温度
学校よりも深くても安心感があります。順番にマンツーマンで個別対応してもらえます。先生が体や手を常に持ってくれるので安心です。
プールサイドからいきなり深いところに入るのではなく、赤い台に一度下りれるのも心理的によいのでしょう。また、だだっ広いプールにコースロープで区切られるのも、見た印象が変わるのかもしれません。
水のきれいさや温度なども苦手な子にとっては大きく関係してきます。入りたくないにも関わらず、それが冷たい、中がよくわからないという場所では余計に足が遠のきます。
そして何と言っても、ヘルパーを付けながら深さがあるという環境で、心地よく浮くことができるのです。これが水の楽しさではないでしょうか。これは学校のプールでは味わえません。
順序立てた指導内容
水泳教室には級があり、それぞれの級でどのようなことを身に付ければよいのかがはっきりとしています。今後につながる細やかな指導が決まっています。学校では、そこまで細かく分けることができません。
水慣れにしても、泳ぎにつながるような内容です。そして、それができるための指導も確立しています。
まとめ
プール学習において、学校も研修があったり、目標が各学年で設定されていますが、学校の設備・人員・時間の中で、水泳教室のように行うことは無理です。正直、学校側も「早く民間へ」と思うほど、管理に費やす時間など含め、かなりの労力と精神がもっていかれます。
「餅は餅屋へ」のように、「水泳は水泳教室へ」という言葉がぴったりに感じてしまうくらい、学校での水泳学習は効率が悪いです。これが、学校と水泳教室の両方見てきた率直な感想です。
水が怖いお子さんは、水泳学習で手も足も出ない状態になってしまいます。泳げなくても、水が怖くなく、その時間を楽しめたら十分です。そして、6年間続くことを考えると早めに対応してあげるのがよいでしょう。
習うまでしなくても、水泳教室の短期講習を考えてみてはいかがでしょうか。
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