1年生の生活科と言えば「朝顔」と言われるくらい時間を費やします。
学校の授業で完結ではなく、夏休み明けにも学習は続くということを念頭に、お家で育て続けてもらう必要があります。

1学期に大切に育てていました。雨の日も水やりをするのが1年生あるある。
お家でも大切に育ててあげてほしいですね。

しまった!夏休みに枯らしてしまったわ。2学期、種が必要なのに。
枯らさないポイントは、1日中日の当たるところに置かないことと、たっぷりの水を朝夕にやることです。
夏休みの間に枯らしてしまった場合、種が採れなかった場合は先生にその旨を伝えればよいです。
まずは、お子さんが口頭で伝えることが大事なのです。
しかし、2学期以降も活用しなければならないので、お子さんが不安にならないよう、必要であればお家の方が連絡帳でフォローを入れてあげるのもよいです。
朝顔を枯らさないためのポイントをお伝えします。
枯らしてしまったら時、どのうに先生に言えばよいのかわからず不安という方も、連絡帳の書き方例をご参考ください。

教員歴20年以上、1年生担任8回の教員が解説します。
朝顔を夏休みも育てる理由

朝顔の学習は1年を通して続きます。
「1学期に学校で育て、夏休み持ち帰って育てて枯れたら終わり」というわけではありません。
1学期の学習
4月・5月に種まきから始まり、毎日の水やり、追肥、間引き、支柱とお世話をしてきます。
種まきだけでも一苦労です。土を半分くらいこぼしてしまったり、種を紛失してしまったり、鉢の中が洪水になるくらい水をやったり・・・
入学して、学校に慣れていない時期にすぐに朝顔の学習がはじまります。

雨の日も水をやるのは1年生あるあるですね。
種まきの後は、朝顔の成長に合わせて観察をします。
種、双葉、本葉、つる、つぼみ、花。芽が出た後は、1~2週間に1度観察をします。
1年生の朝は、朝顔の報告から始まります。
「芽が出た!」「葉っぱが5枚になった!」
お友達の朝顔情報も報告されます。子どもたちはよく見ていますよ。

教師より朝顔のことを把握している子がクラスに数人はいます。
大切に育てていた朝顔の葉1枚が枯れると、1年生にとっては大事件です。
本葉がわさわさと増えていく中、双葉が枯れると悲しそうに報告してきます。
それくらい、1学期の1年生は朝顔と密着しています。
2学期以降の学習
朝顔が枯れてしまっても、たくさんの種が残るということを学びます。
朝顔は、夏休みが明けても花が咲くことがほとんどです。
学校によって、何をもってきてもらうかは異なります。
- 家でしばらく育てて種だけを持っていく。
- 朝顔が植えられたまま持って行く。
朝顔のまま持って来てもらうには、お家の方のご協力が必要になるので、種だけ持って来てもらうという学校もあります。
しかし、学校によっては、朝顔が育っている状態でお家の方に持って来ていただくこともあります。
1年生の朝顔の学習では、種→葉→花で終わりではなく、枯れてから種ができるまで続くからですね。
観察以外にも、種やつるなどを活用していきます。
- 数を数える
- 種のでき方を振り返る
- 他の種と比べる
- 新1年生への種のプレゼントづくり
今の2年生から種をもらったというお子さんも多いことでしょう。
自分も種をあげるんだ!と、はりきって楽しみにしていることです。
・リースなどの工作
・秋祭りでのおもちゃづくり
夏休みの観察ポイント
夏休みの間、種の収穫まで観察しておくことが2学期以降の学習につながります。
ご家庭でも、一緒に観察してほしいポイントがあります。花が落ちたところの額の部分です。
そこに、緑の実ができ、大きくなり、枯れて、割れたところに種が3粒から6粒出てきます。
3部屋の中に2粒までできます。全てできたら6粒になります。
種集めの際、種だけでなく、種の殻や種が少し中に入った状態のものを2つくらい入れてあげるとよいでしょう。

種だけを持っていくお子さんがほとんどですので、よい気づきだと取り上げてもらえるかもしれません。
特に、種しか持って行かない学校は、種のできている部分を見逃しているお子さんも多いので、大変よい勉強となります。

緑の実を割って、中を観察した子もいました。茶色になった実と比較して、日記に書いてきていました。
大切に育てているからこそ、興味を持って観察できることですが、おそらく、保護者の方の声かけがあったことでしょう。
まずは、当たり前ですが、毎日水やりをすることが第一です。お家の方と一緒に水をやりながら会話を交わすことで楽しく育てられます。
朝顔を枯らさずに種をとるためのお世話

種は、飛び散ってしまい、どこにいったかわからなくなります。茶色い実ができて、殻が割れてきたら収穫しましょう。
種は花が咲いたあとにできますので、花をたくさん咲かせることが、たくさんの種を実らせることになります。
何よりも枯らさないことが大切です。
ポイントは置き場所と水・土の量
学校で朝顔の育ちを見ていてのポイントです。
現在、朝顔がひょろひょの場合、わさわさとジャングルの様に今後成長するわけではなく、下記は枯らさないためにすべき3点です。
- 鉢は日中は日陰、朝は日が当たるところに置く
- 朝夕ペットボトルに2本分の水
- 土が減っていたら増やす
鉢の置き場所が少し違うだけで、この酷暑では影響を受けます。
1日中、日が当たるところは、日差しで葉が焼けてしまいますので注意が必要です。
マンションでは難しいかもしれませんが、建物の影を利用して、朝に日が当たるところに置いておくと、その都度動かさなくてもよいので楽ですよ。
暑くなってきてから、ペットボトル2本分ほどの水をたっぷりやっている子の朝顔は葉もたくさん出ました。朝夕に水やりは行います。
水をたっぷりやるので根腐れしないように、水はけがよいところに置くことも大切です。
勢いよく水やりをして、土が流れてしまっている子もいます。土が少ないと根がしっかりはれなかったり、水を十分に蓄えられなかったりするので足してあげるとよいでしょう。
1つの鉢に種5粒ほどまき、間引きして、1~3本残して育てます。一つの花から3~6粒とれるので、100個近くとれることはよくあります。
「空にして鉢を持って来てください」と指定した日に、「まだ朝顔が元気に育っている」という返事をもらうことがあるくらい、大切に育てると9月になっても花を咲かせます。
学校で購入する朝顔セットの種は非常に強く、水やりをさぼってしまっても枯れることはありませんでした。
最近は酷暑の影響で、朝顔が日焼けしてしまい、葉がしょぼしょうぼ、茎もしょぼしょぼになってしまいがちです。
細やかなお世話が必要です。

大切に水やりをしていたら、花が咲くのを楽しみにしていたでしょうに・・・
そして、お家の方は、「種ができない!」と焦りますよね。
本葉が生えてくる時期に、お休みが続き水やりができなかったクラスも、育ちがよくありませんでした。
今までは、水やりで気を遣わなくてもそこそこ育っていたのですが、最近はそうもいかないようです。
大ピンチ!枯れ始めたら植え替え
これ、枯れ始めている!?となったら、すぐに新しふかふかの土を入れた新しい鉢に植え替えてあげるとよいようです。新しい土だと、水をたっぷりと蓄えてくれるからですね。
黄色い葉になってきたり、葉が茶色くなってきたりして、ひょろひょろになると、水をやってその時は元気になったと思っても、そのまま枯れてしまうことがあるとのこと。
すぐに対応するのがポイントです。根を傷つけないようにそっと植え替えてあげてくださいね。
種がとれない!連絡帳の例文
2学期に、つるや種などを持っていくようにお知らせがあったかと思います。
しっかり育つ前に枯れてしまうと、茎が細く、つるも量が少なくなります。そして、つぼみも少なくなり、種の量も少なくなります。

量が少なくてもとれた分で構いません。持っていきましょう。
新1年生へプレゼントする場合は、他の子の種をわけてもらうなど調整するので大丈夫です。
自分の工作で使うなら、持って行った分で制作したらよいです。
もしかしたら、みんなでまとめて使用していくかもしれません。
例えばリースづくりでは、いったん水に浸して柔らかくするなどの下準備が必要です。その際、みんなの分を一度に集め、あとで等分するかもしれません。
もし、種が一つも収穫できなかった場合は、その旨を先生に伝えたらよいです。
しかし、お子さんの口からは事情がうまくつたわらないかもしれません。
水やりができていなかったのか、直射日光を浴びさせてしまったのか、種になる前に枯らしてしまったか。
お子さんが不安にならないように、簡単に保護者の方が連絡帳で先生にお伝えするのもよいです。

基本的に、小学校では自分で伝えることも大切な学習としますので、お子さんから伝えられるようにはしておいてあげてくださいね。
連絡帳は、あくまでもフォローという形です。長々とは必要ありません。
お世話になっております。2学期もよろしくお願いいたします。
朝顔の件ですが、水やりを毎日していましたが、花が一つも咲かずに種を収穫できませんでした。
学習の際に、ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
いつもありがとうございます。
朝顔の種についてですが、水やりが不十分なため収穫前に枯らしてしまいました。
種を持たせるこができず、新1年生へのプレゼントでご迷惑をおかけしてしまいます。
水やりをしっかりやって大切に育てていたのか、それとも、枯らしてしまったのかは、お子さんの反応からなんとなくわかります。潔く伝えた方がよいです。
まとめ
1学期に大切に育て朝顔。
2学期以降も活躍していきます。
夏休みの間の育て方が2学期にもつながるのです。
1年生の夏休みは、お子さんと一緒に朝顔の成長を楽しんでほしいです。
その際には、直射日光を避け、朝顔の様子を見ながら、置き場所を考えてみてください。
もし、2学期になって、しまった!という場合でも大丈夫です。先生に伝えたらよいです。お子さんにとっては、「先生になんて言われるかな」と不安になりながらも、事実をお話しする練習となりますよ。
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