2学期もまもなくまとめの時期に入り、あれよあれよと終わりそうです。2学期末に懇談会が設けられている学校が多いです。
・相談ごとをどのように話せばよいか
・学習面は大丈夫か
・友達と楽しく過ごせているか
懇談会は10分ほどの短時間です。
学校の様子がわからないから、ちゃんとできているのかいろいろと気になるわ。
基本的には、懇談会は先生から日頃の学校の様子を伝える場となります。お家の方に知っててほしいことは、先生から言ってくれます。
しかし、この聞き方が非常に重要になります。大事なことを聞き逃してしまう可能性も出てくるからです。また、相談をしてはいけないわけではありません。
聞き方が重要なわけは、先生もずばりと言わず、言い方をあれこれ考えるからです。言おうとしていることに耳を傾け、受けとめようとしなければ、それ以上言うことを控えたり、本当に知っておいてほしいことに気づけないということがあり得ます。
先生の言葉を例に、どのようにとらえるとよいのかをお伝えしていきますので、参考にしていただけたらと思います。
特に問題がない場合の言葉
学習面においても、生活面においても、特に問題がない場合は、早く終わります。
など、ほめて課題らしき言葉が出ないです。
気をつけた方がよい場合の言葉
ずばりと言ってくれたらよくわかります。しかし、年に数回しか会わないお家の方であれば、雰囲気を見ながらどのように話すか考えます。言葉の意味を考え、お家の方が受け止めてくれていると感じたら、先生もスムーズに話を進めていくでしょう。
学習面と生活面にわけて、例を挙げていきます。
学習面
ということは、学習面でぎりぎりだったのかもしれません。どのような力が必要か尋ねてみるとよいでしょう。1年生でぎりぎりの状態であるのなら、早めに対処してあげた方がよいです。
図工・体育・音楽・生活と国語・算数とでは△の受け止め方が変わります。
◆図工
図工のためというよりも、日常生活や他教科で困らないように、折り紙やはさみなど手先を動かしましょう。
図工に関しては△があったとしてもこだわらず、お子さんから下手という言葉が出ないようにしてあげるフォローが大切です。
◆体育
公園に一緒に行くなど、体を動かすことを楽しみましょう。とんだり、ボール遊びをしたり、ぶら下がったり、のぼったり、さまざまな体の動きができるように、体育の練習というよりもまずは遊びましょう。
◆音楽
鍵盤ハーモニカができていないことが大きいかもしれません。吹けないと音楽の時間の楽しさが半減しますので、鍵盤ハーモニカを持ち帰ったら一緒に練習するようにしましょう。
◆生活科
国語力か観察力のなさか。生活科で△はあまりつけない印象です。先生に課題を聞いてみましょう。
図工や音楽などの芸術に関しては、今後楽しめるかどうかが大切です。
体育は内容によって得意・不得意が出てくることがあるので、学期によって△が付くときと付かないときがあります。ただ、全般的に苦手な場合は、ある程度基本的な動きができるように体をたくさん動かす機会をつくっていくとよいです。
生活科は、書く力や話す力などの伝える力が弱いのか、ものごとを正確にとらえる力が弱いのか。先生に聞いてみないと課題が分かりにくいかと思います。3年生で理科や社会につながるので、どこが弱いのか知っておく方がよいでしょう。
問題は国語と算数ですね。
国語や算数に△がある場合、どのような学習が必要か、何からしていけばよいのかを尋ねていきましょう。検査や個別支援が必要かも聞いてみるのも一つです。それくらい、真剣に前のめりで聞くくらいがよいでしょう。1年生で△がついていると、学年が上がるとどんどんと差がひろがっていくことが多いです。
「そこまでではない」という場合は、とにかく冬休みの間に課題をクリアにしていくことを目標にしましょう。
「様子を見ていきましょう」というニュアンスでは、相当頑張って普段から宿題などを確認してあげた方がよいでしょう。
「そう思うことがありましたか?」と問い返されたた場合は、そこまでとは思わないけど、まぜ気になったのかを尋ねている場合と、話を続けて支援につなげたい場合があります。
検査や支援の話になると、びっくりして、拒否してしまう方もおられます。しかし、先生も何も思い付きで言っているわけではないのです。学年や学校で検討してのことです。
検査や個別支援などの提案などは、お家の方の様子を見てタイミングをはかっています。はじめに拒否されてしまうと、今後進展させていくのが困難になるからです。
もし、懇談会で聞く耳を持たない様子であると、様々な支援の提案を見送ることもあります。それほど、慎重に行っています。
慎重に提案しますが、早く手だてをうってあげたいという思いがあります。
学習などが難しい状況で一番困るのはお子さんです。宿題に時間がかかったり、学校が嫌になってしまったりということがあるのです。そして、次第にお家の方もしんどくなってしまいます。
先生は覚悟を決めて話を切り出しています。
拒否されたり、敬遠されるくらいなら黙っておいたり、お家の方の耳障りのいいことだけ言っておいたりした方がよいのです。お家の方も受け止める覚悟が必要です。お子さんのためです。先生は味方ですので、不安なことはいろいろと尋ねてください。
生活面
トラブルが多かったり、課題があったり、相手がいるトラブルなどに関してはすでに連絡が入っているでしょう。生活面の課題やトラブルを懇談会で初めて耳にする場合
・特に電話連絡するほどでもないと考えていた
・提示できる証拠がない
・1回くらいなので様子を見ていた
友達とけんかして解決したというような、はっきりとした出来事は問題ないでしょう。
濁しながらであったり、やんわり遠まわしに伝えることにはしっかりと耳を傾けておきましょう。
濁しながらであったり、遠回しに言うということは、お家の方を傷つけないように、否定したようにならないように、気を遣う内容だということが多いです。
こういった内容は、お家の方が受け入れがたいので、言い方に気を付けます。お家の方が拒否したり、反論してきたりする場合があるからです。
お子さんのトラブルはお家の方が受け入れることからはじまります。
先生から思いもよらぬことを伝えられると、お子さんをかばいたくなり、様々な理由があったかもしれないと思うかもしれませんし、現に理由があったのかもしれません。しかし、やってしまったことに関して受け入れて、お家で指導することを伝えるという大人な対応が求められます。
先生にとって、トラブルが起こることは日常茶飯事です。学校はトラブルを通して学んでいきます。
トラブルが悪いというよりも、お家の方の受け入れ方、子どもへの対応、そのあたりがとても気になります。
・トラブルが長引いたり、たびたびトラブルが起こることがある
・中学年くらいになると友達から距離を置かれてしまう
このように、お子さんの今後に関わってくるからです。そして、トラブルがあるたびに、お家の方は「うちの子ばっかり」「うちの子が一人にされている」など、心が乱れることになります。
低学年のうちに、やってしまったことを認識させていくということが大事です。
また、友達関係の悩みが今後出てくるかもしれないことを心にとめておき、心づもりしておくことも必要でしょう。
聞きたいことがある
基本的に、学校の様子を先生が伝えるということになります。
学習面での心配は、先生が伝えてくれた内容にプラス質問していけばよいですよ。
よくある質問が休み時間の過ごし方です。
・休み時間誰と過ごしていますか?
・休み時間何をしていますか?
・友達と仲良く過ごしていますか?
このような内容に関してははっきりと答えられないことがあります。
なぜなら、休み時間にずっとついてまわっているわけではないからです。友達とも仲良くしている時もあれば、仲良くできない時もあるでしょう。運動場に遊びに出てしまうと、誰と何をしているかなどわかりません。
一人で運動場に出てぶらぶらしている、一人で図書館に行くなど、特に低学年においてはよくあることです。学年が上がっても、一人で本を読んだり、一人で何かに取り組んだりしている子は結構います。中学年では、友達に声をかけられずに一人で過ごしていることが多い子もいますが、2学期頃になってくると、特定の子ができてきます。低学年においては、まだまだ個人活動中です。
何をして過ごしたかではなく、どのような思いで過ごしていたのかに目を向けています。
・一人で絵を描いている様子・・・ポツンとしている、夢中でいる
・運動場から戻ってくる表情・・・ぷんぷんしている、顔を汗だくで真っ赤にしている、寂しそう
同じ行動であっても、気持ちは違います。
誰と何を過ごしたか気になるなら、お家でお子さんから聞くのがよいです。家で何も話してくれないという子もいますね。
・あれこれ聞かれて答えるのが面倒だから
・楽しかったこととして過ぎ去ったから
・今夢中になっていることがあるから
子どもは今を生きています。
友達と一緒にいないといけないと感じてお家の方に話せないということもあるかもしれません。その場合、根掘り葉掘り聞くのは逆効果です。気になってお子さんにあれこれ聞いてしまうくらいなら、先生に聞いた方がよいですね。
一人になりやすそうな子においては、授業の活動で輪に入りにくいなどの様子も見ています。
支援に上がっているお子さんや、友達関係を築きにくそうなお子さんについては、先生から友達との関わり方について話があるかと思います。なければ、聞いてみるとよいですよ。
悩みや相談があるとき
基本的に短時間となるので、相談内容によっては別日になるかもしれませんが、友達とのトラブルなどで困っていることがあるならば話をすればよいです。
また、これは特別なことですが、2学期末から3学期にクラス替えを本格的に決めていくので、クラス替えについてお願いしたいことがあれば伝えておきましょう。
クラス替えのことまでお願いするお家の方は非常に稀です。滅多にないです。
・大きなトラブルがあった
・トラブルが続いている
先生も知っていることであれば、話は早いです。
基本的に、クラス替えは、一人ひとりのことを考え、クラスとしてもうまくいくように考えます。
小さなトラブルは日常茶飯事ですので、そのトラブルまで考慮していてはクラス替えができません。ですので、トラブルがあったから全てクラスを別にするわけではありません。
大きなトラブルであったり、継続されているようなトラブルであれば、クラスをわけるように考えます。しかし、先生も他の件で頭がいっぱいになっていると見逃すこともあり得るので、クラスを別にしてほしいお子さんがいたらお願いしておいた方がよいです。
また、先生が知らないトラブルが以前にもあり引きずっており、クラスをわけて欲しい場合も、その旨を伝えてお願いしてみましょう。
先生は、「わけます」とはっきり言えないかもしれませんが、検討してくれます。大概の場合は、クラスをわけます。なぜなら、お家の方がお願いしたにも関わらず同じクラスになって、再び大きなトラブルがあった時に大変だからです。大事になる可能性があることは避けておきたいからです。
なんでも聞いてもらえるということで、個々に関する理由がないのに、迷惑がかかるからという理由などでクラスをわけてほしいというのであれば、今一度考えてみてほしいです。
まとめ
個人懇談会は短時間ですが、お子さんの成長につながるような会になるよう、先生が伝えたいことは受け止める姿勢で耳を傾けてください。
また、学習面でのことや悩み事などは尋ねてみるとよいです。短時間で終えれない内容であれば、別日ということになります。
短時間ではありますが、お子さんにとっても、お家の方にとっても、有意義な懇談会となりますように。
クラス替えに関して先生に伝えたいことがあるなら12月の懇談会が一番です。
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