年長さんのお家の方は、ランドセルを選んでいる最中ではないでしょうか。
プレゼントしてもらう方もおられることでしょう。
そのような中、候補として考えていただきたいランリュック。
いつになったら次世代のランドセルになるのか不思議で仕方のないランリュック。
すでにランドセルをお持ちの1年生も、残り5年半を考えて、再度検討してもらう価値があります。
それだけランリュックははお子さんにとって負担軽減でお勧めなのです。
ランリュックのよさを知れば、ランリュックの選択肢を持つだけでなく、それ以外の通学かばんを選ぶ際の参考になります。
これから用意される方も、もう買ってしまったという方も、ランリュックのよさをぜひ最後までご覧ください。
ランリュックに込められた思い
以前、ランリュックがケンミンショーで放送されていました。
そこで知られた方もおられるかもしれません。
ランリュックとはリュックサックのような通学かばんです。
「株式会社マルヤス」さんが販売しています。
マルヤスさんは京都府向日市にある学生用品店です。
ですので、京都府の小学校ではこのランリュックが広く浸透しています。
校章入りのランリュックが販売されており、学校の半指定かばんとなっています。
今では「ランリュック」と呼ばれていますが、1968年、マルヤスさんが「ランリック」という黄色い通学かばんを発売したのが始まりです。
開発されたきっかけが、京都府長岡京市の校長先生からの依頼でした。
当時、「高価なランドセルを購入できなかった結果、お子さんがつらい思いをした」という話を、校長先生が親御さんから聞きました。
そこで、ランドセルに代わる通学かばんの作成を校長がマルヤスさんに依頼されたそうです。
・軽い
・安価
・交通安全
を意識されて出来上がったのが「ランリック」です。
ランドセルが非常に重く(健康面)、さらに、年々高騰していったこと(経済面)、そして道路事情が悪い中での登下校(安全面)を心配していた当時の保護者や先生の思いを汲んだランリックだったのです。
車に乗っていてもとっても目立つ黄色名であるのは、道路標識をイメージしてことだったのです。
当時よりも企業努力でさらなる軽量化に取り組み、「健康で安全」をコンセプトに現代の形に進化したそうです。
「ランリック」「ランリュック」の商標登録はマルヤスさんが保有しています。
この記事を書くまで全く知りませんでした。
いい通学かばんだから全国に広まってほしいと思ってはいましたが、当時の校長先生をはじめ、先生方、保護者の方々、そして、マルヤスさんの思いが詰まった熱い商品だったのですね。
ここでは、慣れ親しんでいる「ランリュック」の名で呼ばせていただきます。
ランドセルへの思い込み
ランドセルにする理由は何ですか?
小学校入学といったらランドセルでしょう。
それも楽しみの一つなのよ。
ランドセル以外に考えたことがなかったわ。
ランドセルとランリュックの両方を見てきて、なぜ、全国の小学校でランリュックにならないのか疑問です。
・荷物が重い
・肩に負担がかかる
・おきべんをしたらいけないのか
などの声があがり、お上からも「おきべん」についてのお達しが出たほどです。
しかし、その前に、まずはランドセルをやめたらどうかというのが正直な感想です。
なぜいまだにランドセル文化なのでしょうか。
お子さんが望んでいるのでしょうか。
大人が、
入学=ランドセル
さあ、この中からどれがよい?
となると、お子さんはその中からの選択となるでしょう。
また、身近な人がランドセルを背負って小学校に通っていると、
小学校=ランドセル
という憧れになるでしょう。
それが、ランドセルではなくランリュックであれば、お子さんは
小学校=ランリュック
入学したランリュックと言う憧れになるのではないでしょうか。
こけた時に頭を守ってくれると聞いたことがあるわ。
登下校中に後ろにこけた子を見たことがないです。
それどころか、背負っている荷物が重くて前に転倒。
その上、両手がふさがっているのも危険です。
ランリュックの特性上、それらが少しはましになります。
【事例】ランリュックに変更して快適な登下校
ランリュック半指定の市町村でありながら、ほとんどのお子さんがランドセルを背負ってくる学校がありました。
地域がらでしょうか。みんながランドセルだからでしょうか。
入学式翌日の下校時。
4月初旬とはいえ暑い日でした。
長い道のり、暑さ、ランドセルの重さで泣いてしまうお子さんがいました。
しっかり、ランドセルには肩紐クッションを付けてもらっていましたが、あのかたさが痛そうでした。
中身は初日のため、ほとんど何も入っていません。
翌日、そのお子さんのランドセルはランリュックに変わっていました。
お家の方の決断力と行動力の速さにあっぱれです。
わずか1日間のランドセルでした。
思い入れもあったことでしょう。そして、結構なお値段がしたかと思います。
しかし、よい決断をしたなと思いました。
なぜなら、毎日のことだからです。
そして、6年間にわたるからです。
1日しか使わず変更したとしても、それだけの価値がランリュックにはあると感じています。
翌日に意気揚々と下校している姿が見られたのが大変印象的でした。
やっぱりランリュックだ!と確信したのです。
ランリュックのメリット
ランドセルでなければ、普段使いできるリュックサックでもよいのではないかと考えてみました。
リュックサックにも種類がたくさんあるので一概には言えませんが、軽く機能的に作られている登山用のリュクサックを想像するとやはり違いました。
ランリュックは学校の持ち物に合わせて使いやす、その上で自由度が高く作られているのです。
ランドセルでもなく、かばんが自由でリュックサックを使用している場合、ランリュックを検討してみるとよいでしょう。
みんながランドセルの中、形も色も目立ちすぎて嫌だということがあるかもしれません。
マルヤスさんのランリック®ラインナップの中には、雰囲気をランドセルに近づけてある商品があります。
色違いもあります。
マルヤスさんが販売されているランリュック以外にも、使い勝手のよい通学かばんが他社さんからも販売されています。
比較検討をしてみると、しっくりくる商品が見つかるかもしれません。
しかし、かっこいいものを選んだばっかりに、ランリュックのようなよさがなければ、ランドセルをやめた意味がありません。
他社さんを選ぶ際には、これからお伝えするランリュックのよさを選ぶ基準にしていただけたらよいでしょう。
ランリュックとランドセルの大きな違いは何と言っても生地です。
軽さ
一番はこれです。
ランドセルも企業努力で随分と軽くなっています。
しかし、ランリュックの生地の軽さと言ったら。
おきべんを推奨されるようになったとはいえ、まだまだ持ち帰らなければならない現状があります。
先生方もいろいろと考えるのですが、全て置いて帰ることは難しいのです。
持って帰ってもらった方がよい理由があるのです。
その上、タブレットまで持ち帰るようになるとさらに重くなります。
かばん自体を軽くすることが一番です。
肩への負担を考えるのならまずはリュックの軽さです。
形状
ランドセルよりもかっちりしておらず、リュックサックよりもかっちりしています。
◆ランドセルよりもかっちりしていないので形状が変わるメリット
①物がたくさん入る
リュックサックを思い浮かべてください。
水筒でもお弁当でも入りますよね。
また、中身が少ない時は、ぺたんとなりますよね。
この自由になる形状により、たくさん荷物が入るのです。
持って行くものは、教科書や筆箱だけではありません。
- 給食袋
- 体操服
- 上靴袋
- 水筒
上記の荷物がランリュックだと入るのです。
手荷物がランリュックに入ると両手があきます。
安全性がだいぶ変わります。
手荷物はできる限り減らしたいところです。
それでなくても、傘や鍵盤ハーモニカ、絵の具セットなど持つしかないものも案外あるのです。
これでもかというくらい、ランリュックにぎゅうぎゅうに詰め込みます。
できるだけ手荷物を減らしたいのでしょう。
鍵盤ハーモニカも縦に入れる、絵の具セットをおしこむ子など様々です。
②ぺたんこになる
また、ランリュックならではだと思うのが、背負ったまま椅子に座るときです。
中身が少ないとぺたんこになって椅子に座りやすいんですよね。
ちょっとしたことのようですが、まだまだ体をうまくスムーズに扱えない1年生にとって、日々のこういったことが結構大事なのです。
ぺたんこになるので、狭いロッカーでも片づけやすいです。
ランリュック使用の学校では、転入生のランドセルがロッカーに入らないことがあるほどです。
③校外学習で使える
リュックサックのようなものなので、お弁当も水筒も入り校外学習や遠足で使えます。
サイズによりますが、お弁当も立てて入ります。
ランドセルの場合は他のものを用意しなければなりません。
ランリュックは6年間フル活用できます。
◆リュックサックよりもかっちりしているので形状が保たれるメリット
リュックサックでは、お子さんによっては扱いにくくなってしまう可能性があります。
特に低学年では、教科書や連絡袋などの自立しないものを入れるのが難しくなるかと思います。
扱いに慣れおらず、手も小さい子にとって、形状が保たれていないかばんにうまく入れにくいでしょう。
ランリュックは、
・底に硬い板が敷かれている
・外枠があるために四角く保たれている
という特徴がるので、教科書などを入れる時に深く考えなくてもスムーズに入れられます。
整頓が苦手なお子さんは、ランリュックでさえ、かばんの底に教科書やノートが入りこんでしまったり、教科書があちこち向いてそろわなかったりします。
リュックサックの種類によっては、入れる時にばらばらと落としたり、折れ曲がったまま押し込められたりするのではないかと想像できてしまいます。
通気性
最近は昔と異なり、4月から10月くらいまで登下校中は暑いと考えておいた方がよいですね。
背負っている限り、背中の暑さからは逃れられません。
それはランリュックでも同じです。
ランリュックを下すと、背中とリュックが汗でべちゃべちゃです。
しかし、ランドセルの蒸れよりも随分ましではないでしょうか。
柔らかさ
生地にかたさがないことも大きなメリットです。
①肩や体への密着度
小さい体の1年生にとっても、柔らかさがあるので体に密着して背負いやすそうです。
肩紐のねじれや重さで肩に食い込んでいそうであれば、その対策として、マルヤスさんのオプションにある肩ベルトクッションを付けるとよいでしょう。
手づくりされる方もおられてびっくりです。
ただ、付けることにより暑さが増すかもしれませんのでお子さんに様子を聞きながら検討するとよいでしょう。
付けているお子さんは一部で、低学年に多いですね。
②扱いやすさ
学校などでは、狭いところで開け閉めしなければなりません。
大人ではスムーズにできることでも、体が小さく、まだまだ不慣れな1年生にとっては、ランドセルのようなかたさがある蓋を開け閉めするだけで一苦労です。
蓋の部分を折り曲げられないと、その長さ分をびよ~んと広げないといけないのです。
座ったまま開けようとすると、自分の方に向かってびよ~んとなって難しいようです。
横に向けたり、立てて開けると、近くの子に勢いよくあててしまうことがあります。
小さい子は、目の前の点しか見ていませんからね。
周囲を考えて見まわすことは難しいです。
それが、かたかったり、金具部分であると危ないです。
柔らかいと、蓋部分を折り曲げやすいですので、開け閉めの時にびよ~んとしなくてもよいのです。
家では床で用意しているお子さんも多いのではないでしょうか。
学校では近くには友達もいるし、さらに狭い机や椅子で開閉しますから、難易度が上がるのですよね。
価格
ランドセル商戦が続いており、高価な商品がある一方、品質よくお求めやすい商品も多くなってきました。
その点、ランドセル以外の通学かばんはまだまだ商戦までいっておらず限られています。
しかし、商戦がなくても、お値段以上です。
コスパが大変よいです。
マルヤスさんのランリュックは、サイズ展開があります。
体が小さく荷物の少ない3年生までは小さいサイズのランリュックにして、4年生から大きいサイズに買い替えるお子さんもおられます。
お求めやすい価格だからできることでもあります。
ランドセルを1年生の時にお子さんが選び、高学年になったらその色や柄が嫌になってしまったという話題がたまに上がります。
高価なランドセルであれば、買い替えは躊躇してしまいますよね。
1年生から6年生までの6年間では、体も心も大きく変化します。
よく考えてみれば、6年間同じということの方が不思議ですね。
ランリュックを選択する際の注意点
ランリュックのデメリットは見当たらないのですが、通っているお子さんたちがランドセルしか見かけないようであれば、購入前に注意点が必要です。
- ランドセル指定になっていないか確認する
- お子さんの性格を考える
学校側がランドセルを指定にするということはないかと思いますが、問い合わせてみた方がよいかもしれません。
先に園の先生に尋ねてみる方が順序的によいでしょう。
また、全校児童の中で、一人だけということにもなりえるので、お子さんが人と比べてしまうタイプならやめておいた方が無難かもしれません。
- 人と違っても気にしない
- 自分は自分
- むしろ自分だけでかっこいい
と、思えるお子さんなら大丈夫ですね。
それでも、購入前にお子さんとしっかり話をしておきましょう。
まとめ
ランドセルの中からどれにするかを選ぶだけでなく、ぜひランドセル以外も選択肢に入れてみてください。
マルヤスさんの「ランリュック®ラインナップ」をはじめ、他のかばんも「ランリュックのよさ」を参考にしながら検討し、お子さんお気に入りの通学かばんで、できるだけ快適に通学してもらえたらと思います。
検討する際、ランリュックのよさを参考にするとよいです。
- とにかく軽量
- 形状がある程度保たれつつも変形するもの
- 扱いやすい柔らかさ
- 夏を考えた通気性
- かわいいお値段
●ランリュックが指定の場合
ラッキーということで、わざわざランドセルを選択せずにランリュックにしたらよいです。
●かばんが自由の学校に通われる場合
1年生にとって使いやすいのはどれかを、ランリュックとリュックサックで比べてみてください。
●ランリュック指定の学校に転入する場合
6年生であればそのままランドセルでもよいかと思いますが、5年生であれば、ランリュックへの変更もありです。
(転入時、学用品で一緒のものにそろえた方がよいものは特に思い浮かばばいです。運動会の時に体操服が一緒の方がよいのかなと思うくらいです。ですが、ランリュックは検討の余地大いにありです。)
●ランドセルの学校
お子さんの気持ちや性格と合わせて検討してみてください。
次世代のランリュックが早く全国に広がればよいなと思います。
記事を書いていてさらに思いが強くなりました。
コメント